先日、紅葉狩りに鳴子峡に行ってきました。鳴子峡は秋田県湯沢市の隣市である宮城県大崎市にあります。近年、毎年のように行きその紅葉を楽しんできますが、今秋は、鳴子はもちろんですが、湯沢市秋ノ宮から鳴子に通ずる仙秋ラインの紅葉に惚れ惚れとしてしまいました。仙秋ラインは、鳴子までの道路で、特に秋田県側の湯沢市秋ノ宮の紅葉が素晴らしかったです。湯沢市市街を抜け小野小町出身地の雄勝町から秋ノ宮に入り、しばらく運転していると、いつしか別世界に入ったように辺りが紅葉の錦の彩りで美しく開けました。やがて宮城県大崎市につながる県境のトンネルに入りますが、そこまで紅葉の美しさに感嘆しながら運転していました。車から降りて写真を撮ることができなかったのが残念です。叙景ですが、五首詠いました。
ちなみに湯沢市秋ノ宮は、元総理大臣の菅義偉氏の出身地です。
写真は全て鳴子峡で撮りました。
:
1-
朝かげにもみぢ葉あはく夕べ濃し移りの季(とき)の仙秋ライン
:
morning light fades
on autumn leaves, deepening
by evening
the Senshu Line reveals
seasons in transition
:
2-
鳴子峡もみぢ揺るるやかそけくも波頭けむる谿川わたり
:
autumn maple
of Narugo Gorge quivering
soft and silent
over the valley river
wave crests flowing white
:
3-
秋麗の彩(いろ)うるはしき鳴子峡あふぎてのぞむ大深沢橋
:
Naruko Gorge
in hues of autumn beauty
I gaze afar
toward Ohfukazawa Bridge
from deep within the gorge
:
4-
遊歩道にしばしもあそぶ鳴子峡こもれびの中なほ色もとめ
:
on the Narugo path,
I linger, searching for hues
through dappled sunlight,
still seeking shades that deepen
amidst the shifting leaves
:
5-
くすむ黄も ああ愛しきや もみぢ葉の 彩(いろ)交々に一生(ひとよ)の果たて
:
dusky yellow leaves…
also irresistibly lovely
autumn’s hues
are chaos-mixing forming
an ultimate lifetime
:
( C)2024Rika Inami 稲美里佳