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2023年9月12日火曜日

朝顔 Morning Glories 20230912

 

天つ微風(かぜ) 地も吹きなでて朝顔の壁一面に咲きひかりけり

:

heavenly zephyr 

caresses the earth…

glowing 

morning glories bloom

on a wall

:
(C)2023 Rika Inami 稲美里佳
:
歌には朝の散歩途中で、素晴らしい朝顔に出会った思いを籠めました。

やや靄がかった朝でした。が、天気は晴で日中は暑くなることが予想できました。
5時50分前後、私は国道を横切り農道を歩いていました。しかも舗装されていない土が見える道です。土の道を歩くことは健康に良いと聞いています。家の近所でありながらも初めて歩く道でした。道なりに歩いてゆけば、また知っている道に出るのは容易に推測できました。

周りは田んぼです。
稲穂の生り具合や田んぼの中の稗、畦の草を見ながら私はしばらく歩いていきました。
あの稲に交じって、ぼつぼつと稗が見える田んぼの稲の今年の収穫はどうなんだろう、なんて少しは知ったかぶりをしながら、歩いていました。
いえ、実は、これは姉にただぼわーっとして歩くよりも「少しは田んぼの状態を見ながら歩け。農家の管理具合が分かる。稗があると、稗に栄養をとられてイイ米が獲れないんだ」と言われたせいでもあります。
なるほど、なるほど、そういわれると田んぼの具合で管理している農家あるいは農業法人の米栽培の管理具合、力の入れようが分かるようになってきたような気分になりました。
そして、コメ栽培のきめ細かい田んぼの手入れ、大変さにも肯いています。
地元に生きていながら、その地の中身がほんの少しだけでも感じとり分かりかけてきた、それがこの頃の私ということでしょうか。

ようやく建物があるところに出ました。
農家の農作業小屋です。
そのまま通り過ぎようとしましたが、私ははたと足を留めました。
壁一面に写真の見事なまでに高く伸び咲きついでいる朝顔が咲いていたのです。
朝の光のなかに朝顔はきらきら眩いばかりに輝いていました。
そして、なにかふわりと風がよぎったような不思議な感覚に見舞われました。
こんな感覚は以前にも体験したことがあります。
一瞬、別世界に足を踏み入れたような感覚です。
それだけでなく、とても懐かしいものも甦ってきました。
幼い頃、夏の夕べ、浴衣の振袖を着せてもらい、はしゃいでいた頃のにおいでしょうか。








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