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2024年5月11日土曜日

山藤 / Mountain Wisteria... 20240511


 天霧ふ冷たき細雨けぶるなか枝垂るる山の藤の紫

 :

amidst the cold rain…

veiled by misty clouds

the purple hues

of wisteria sagging down

in the mountain

:

(C )2024Rika Inami稲美里佳


ここ2,3日、立夏過ぎの5月にしては肌寒い日が続いていました。ここ2週間内、暑いぐらいの気温が高い日もあれば、それから急に10℃以上も下がりました。その気温急降下した頃に見た山藤を詠いました。次は同じ日に詠った1首です。

良き歌うたふといはるる人よ我は然なる生を歩まれざりき

(C)2024稲美 里佳


<Thank you for your reply >

:

a perfect blend

'tween heavenly and worldly

mysteria

:

(C )Ashoka Weerakkody

2024年5月9日木曜日

廃園の山吹 /Golden blossom in an abondoned garden

 

朝霧のこる廃園に山吹の傲りの黄色一隅を占む
 :
proudy yellow
of the golden flowers fills
a corner
of the abandoned garden
in the lingering morning mist
(C )2024Rika Inami 稲美里佳
この廃園については、以前にもこのブログに書いたと記憶していますが、幼い頃の思い出がいっぱい詰まっている私にとっては大事な園でした。今は朽ちるがままになり、嘗ての元々の所有者の方の別荘の屋根や壁が剥がれても、修理されずそのままになっています。
そして、その園外の川沿いに面している道は私の散歩コースの一つになっています。
先日、歌中の庭園の一隅に咲いている山吹の花のその鮮やかな黄色がひときわ私の目を惹きました。
庭園に近づくにつれ、私の中には荒廃した庭園への遺恨の思いが未だに薄れることなく湧いてきます。関係した方々やその方々にまつわる様々な話題も私の頭のなかの一隅を占めています。
そして、そのお一人がお亡くなりになったということを新聞で知ったことが、その歌を詠うきっかけになりました。
その方がお亡くなりになる前の初稿は以下のような歌でした。
朝霧のこる廃園に山吹の黄の鮮やかさ一隅を占む

: 

yellow vividness
of the kerria flowers
fills a corner
of the abandoned garden
in the lingering morning mist

(C )2024Rika Inami 稲美里佳

―Thank you for your reply―
Yellow tattoo
Green body"s wide skin
Modern garden
:
(C )Mangai Ashokan:To tell the truth, I explained to Mr. Ashokan about "Tatoo" in the haiku and the Japanese feeling to Tatoo from a perspective that could be called a cultural difference after all. As an international creative worker, I have long experienced the differences in sensibilities that emerge from such a cultural difference, and I dared to explain it to him. Thank you for your understanding.実は、このハイクについて、Mangai さんにTatooについて、日本人が抱く感覚について、畢竟、文化の相違ともいえる観点をご説明いたしました。インターナショナルに創作活動をしていると、以前から、こうした文化の相違から出てくる感覚の違いを経験してきましたが、思い切ってご説明した次第でした。ご理解してくださり、ありがとうございます。

morning mist
hides the golden glow
a newborn day
(C )Ashoka Weerakkody
:
Thank you for supporting me and your reply.





2024年4月28日日曜日

春の森/ Spring Forest---20240428

 

森のシダ雪解の水気吸ひのびて緑初ひ初ひ若葉ひろごる

 

in the forest…
ferns absorbing the moisture
of melt-snow
grow and spread
the fresh green leaves


( C)2024Rika Inami 稲美里佳




2024年4月7日日曜日

桐の花の莟/ Paulownia's Bud...20240407

 

春天の青に抱かれ山峡(やまかい)の桐の莟の黄蘗(きはだ)の清し(すがし)
:

 embraced by spring blue
the paulownia’s
yellow buds
on the mountain path
shining fresh and bright
 :
( C)2024Rika Inami  稲美里佳

<Thank you for your reply>
:
colors and warmth 
go hand in hand 
on nature's path !
:

( C) Ashoka Weerakkody

:

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当地も昨日から急に暖かくなりました。
早速、家の冬囲いを取り、また冬のあいだに、家の内外少々壊れたところをご近所の方に修繕していただきました。
例年、花が咲くのが遅く花咲く頃になると、水仙、梅、桜、チューリップ等々の花が日をさほどおかずしてどっと押し寄せるように一度にパッと咲く当地ですが、先日来、クロッカスはご近所で目にしています。
昨秋、球根を植えて芽が出て花咲いたということでした。
私の散歩道には他に花を見ないのですが、大好きな桐の花の莟には出会いました。

 


2024年3月30日土曜日

Chromebook 20240330

最近、私にしては珍しく(?)衝動買い的にChromebookを使っているのですが、Microsoft 社のWindows と勝手が違い、いろいろ戸惑うことがあります。
今しがたも文字入力で、急に日本語入力ができなくなり、設定をいじくり回した挙句、WEBで調べて何とか直しました。
ということで、今のところは私にとってWindows の方が使い易いということになっています。
が、タブレットのように気軽に使えるという点から、Chromebookを使いこなせるようになったら、逆転しChromebook 好きになるのかしらと思ったりもし、今後の成り行きを静観している次第です。
あ、ちょっとアホっぽいですね。

おそらく、それぞれの機能の利点を活かした使い方をするようになるのではないかと思っています。


花粉期/ Pollen Season...20240330

 

杉の花 真赭(まそほ)にあかる山間(やまあい)は春明けそめて花粉期なれや

 :

cedar blossoms 
shimmering in true red ocher …
spring 
in the valley starts
and brings pollen season
 :
(C )2024Rika Inami 稲美里佳











2024年3月26日火曜日

春の望月/ The full moon in spring...20240326


春おぼろ叢雲をすき枕辺に望月やさしく光(かげ)りにける
:
spring haze…
through altostratus
full moon
shining gently
by my bedside
:
(C)2024Rika Inami 稲美里佳

<Thank you for your reply >
:
close to heart
this moon and a ku brilliant 
full before wane
:
( C) 
Ashoka Weerakkody

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昨夜は3月の満月、十五夜でした。生憎、日中から薄く雲が空全体を蔽っていて、私はおそらく満月見るのは無理だろうと思っていました。となると、一昨日の十三夜を見ていたので、「片見の月」ということになります。秋の仲秋の月見に限ってのことかもしれませんが、月は十三夜と十五夜を眺めるのが良いと言われています。どちらか一つだけ見るのは縁起が悪いとか、禍を呼ぶとか……

秋ではないので、お天気の関係もあるので、しょうがない、それに十五夜の次に来る十三夜を見るようにも言われているようなので、まあいいかなと思っていました。

が、何となく気になるものです。

気になりつつ、夕刻早々、私は寝落ちしてしまいました。

夜も更けてまいりました。

私は、はたと目覚めました。気になっている月はどうなっているのかしら、満月の光の明るさは特別の輝きです。もしかしたら、あの光の強さは薄い雲を透かして出ているかもしれない、それに窓外から光が漏れてくるような感じがしました。私は窓辺に行き、空を眺めました。

月が、望月が出ていました!

朧月です。日中の高層雲は晴れているようには見せませんが、霞みがかった月が夜空を渡っていました。