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2022年12月28日水曜日

初雪の日の事 / On the Day of the First Snow

逝く人や仏の道に旅立つ日 初雪ふりて道しろうなる

 

my departed dear…

on the day she left 

for Buddhahood

first snow falling

her path turns pure white


( C)2022Rika Inami稲美里佳



 


2022年12月26日月曜日

森の閃光 / A Frash in Forest 20221226

 

森のなか玉響かげる閃光に守りの霊見る心地せしかな

 

in the forest

a bit flash of light

before me

I feel as if seeing 

a guardian deity

 

( C)2022Rika Inami 稲美里佳

 

 


メル友からメールが来ました。

短歌でお返事しました。

このメル友は数理学に長けていて、しばしば私に数式を交えてメールしてくるのですが、私には数式はさっぱり理解できません。あまりに高等で、理解しようと努力もしません。ということで、お互いに、言いたいことを書いてメールのやり取りをしましょうということになっています。

まあここにメール内容を少し紹介します。

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森のせいで薪が見えない!

密林に住むな!

松の間で姦淫するな!

真っ直ぐな森よりも曲がった森の方が多い!

それぞれの木には独自の肖像画があります。


Firewood is not visible because of the forest!

Do not live in a dense forest!

Do not fornicate between three, pines!

There is more crooked forest than straight!

Each tree has its own portrait!

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さて、わたし(Rika)は曲がった森に迷い込んでしまったのでしょうか。


Seasonal Tanka 20221226

 

その後いかに過ごされるやと思へるは絶ちがたきもの深きに留まり

 

"How have

you been since then?"

so I think…

because what I can't cut off

remains in my abyss

 

( C) 2017Rika Inami 稲美里佳

From Tanka by Rika Inami (7)


<Thank you for your reply>

homeless cat
shivers next to a chimney
a winter star —
ice - blue iris
of your eyes

starting point
of no return
Canadian geese
on the frozen lake
wind whistle

hollow tree
leafless and silent
a single snowflake
spins in the air —
your laughter

ice cubes
in the crystal glass
twirl and swirl
honey cognac
his sparkling eyes

ruby crescent
on my cup
blooming peonies
on his cheek
my hand

on his lap
a homeless cat
finds joy and comfort
my roofless heart
gets repaired with gold

@Laughing waters 2022



<Rika Inami/ 稲美里佳 Social Media>


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<Akita International Haiku Network>

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2022年10月14日金曜日

鳥海薊? / Chokai Thwistle?

 

かたはらの匂ひ妖しく項垂るは盛り越す鳥海薊かも

 

wilting flowers

with mysterious air

by me

is it Chokai Thistle past

peak bloom?

 

🄫2022Rika Inami

 

先日、鳥海山(2236m)に行ってきました。やや曇りでしたが、にかほ市側の象潟の鳥海ブルーラインをドライブし5合目近くの鉾立まで車で行きました。

紅葉はまだ始まったばかりでしたが、鳥海山はいつ来ても清しさあふれます。

鉾立には300台駐車できる大型駐車場、みやげものなども売られている国民保養センター稲倉山荘、鉾立ビジターセンターがあります。付近をすこし歩きまわった後、思い切って鉾立登山口から少し上のほうに登ってゆきました。

すこし登ると鉾立展望台(5合目1150m)があります。

展望台には幼い女の子を連れのパパさんがお弁当を食べていました。

私の後からは、白髪の姿勢の良いきびきびした高齢の男性がやってきました。

上着無しのシャツとズボンの軽装で鳥海山を歩きなれているという風に私は見ました。

もしかしたら、鳥海山の登山を警備している人かしらと思いまでしました。

ここで少し休み、さらに石の道を登ってゆきました。

実は、私は家の制約があり、長時間の夕方遅く帰宅するようなピクニックはNGになっています。私の健康上のせいではありません。とかく心配症の家族がいるせいで、自由な行動はできないのです。

こうして時間を気にしつつも私は登ってゆきました。

景色の写真を撮るために足取りはゆっくりでした。

なんといっても時間はまだ11時半にもなっていません。

もうちょっと上にいっても良かろうと私は判断しました。

時には結構傾斜のきついごつごつした岩場の道の途中、後ろからあの方(白髪の男性)が追い付いてきました。

「どこまで? 頂上まで?」と私は訊かれ、「いえ、その辺までです。こんな軽装ですし、家族が心配するので頂上までなんて滅相もありません。早く帰らなくちゃならないのです。もうそろそろ降りようかなと思います」

「ふむむむ……もうちょっと登るといいんだけどな。もうちょっと登ると綺麗だよ」

私は迷いましたが、誘いに乗って登ってゆきました。


はろばろと遠くあほぎし鳥海に今日は登りて錦秋たまふ

山霊の権化なるかな白髪翁なほ登れやと声を掛けにき

(C)2022稲美里佳


なるほど登るにつれて紅葉も盛んになっていました。

が、天気が曇っていたせいか、以前登ったよりは紅葉の色がくすんで見えました。

写真を撮りながらのぶらぶら歩きだったので、速度はきわめてのろく、あの白髪の男性は、すぐに私の視界から見えなくなりました。

途中で家族から電話がありました。

「もうすぐ降りていくから」と私は応えました。

じきに、あの方が降りてきました。

「もうちょっと登るといいよ。きれいだよ! もう1時間ぐらい歩くと賽の河原だよ。いや、その足じゃ2時間かな」」

「はあ、でも家族から電話があって……」といいつつ、私は上を見上げて登ってゆきました。

が、天気が曇りなので心配をかけてはいけないと思いました。

登りつつ、この辺で降りたほうが良いのかもしれない、もしかしたら雨が降るかもしれない、と思ったのです。

(次回、お天気のよい時にもっと登ろう)

下山途中、登るときには気づかなかった、項垂れているあずき色のどことなく不気味な妖気が漂っている花に目が留まりました。

大きく伸びて萎れかかっているのでしょうか。

写真に撮りました。

鳥海薊? が、薊にしては葉に棘がありません。

が、やはり鳥海薊のように見えました。

歌の結句は最初「鳥海薊はも」としたのですが、結局「かも」で抑えました。

 


2022年10月3日月曜日

最初の連絡/ The frist contact...20221003

 


連絡はまづはわれにと告げられむ微々たる呼吸(いき)はいくそたび越え


the first contact is 

to me…

many times

her dying breathing

has come at the pass


( C)Rika Inami 稲美里佳




2022年9月27日火曜日

彼岸明け/ the end of Autumn Equinox week...20220927


独(ひと)り居の書の遠火影たちまちに解く場違ひの不協和音


light from afar… 

reading in solitude solves

disharmony 

of the wrong place

in a moment



(C )2022Rika Inami 稲美里佳



昨日、漸く一週間の彼岸が明けました。

この間、私は朝の散歩をしませんでした。

朝に仏前に精進膳をあげるからです。

我が家の場合は、二膳供えます。

一つは家の仏に、もう一つは無縁仏に供えます。

この慣習は母方の家から来ているようです。

仏事は亡くなった母に教えてもらい、ほぼその通りにやってきています。

母から受け継ぎ、法事の際にも供養する当人の他に無縁仏の塔婆も立てて供養し、お寺の僧侶様に読経していただいています。

これはどうやら親類縁者のいない無縁仏が何も供えてもらえないからとイタズラしないようにという意味らしいです。


いろいろなお供えを下げ、流す供物はそのように段取りし、香炉等の仏具も仕舞いました。


とあれ、私は彼岸がおわりほっとしています。

解放された気分になり歩くことを欲しました。

行き先はガス屋さんです。

まだガス屋さんが集金に来ていなかったので、歩いて届けにゆきました。

私はガス代と灯油代は銀行引き落としにしていないので、現金かPayPay 払いで清算します。

が、ここ3ヶ月ばかりは町発行のプレミアム商品券で端数を除き支払っています。

プロパンガス屋さんは嘗ては町中のハズレにありましたが、その近辺に他にも家々が建ち、ハズレとも言い難くなりました。

以前は中学校だった小学校、橋を渡り以前は小学校だった保育所、商店街を抜けむかいまさ。

ガス屋さんに到着するまではマスクを外して歩きました。

昨日の日中は比較的気温が高かったからです。過疎化の街中を歩く人も殆ど無くごくまばらで、マスク着用の必要を感じなかったからです。


到着しました。

あ、大失敗でした。

封筒に用意しておいた請求書とプレミアム商品券、現金を忘れてしまったのです。

町発行のプレミアム商品券にはスーパー等で使える大・中小企業用と商店等だけでしか使えない中小企業用の2種類があります。もちろん、大・中小企業用は商店でも使えます。

使用期限は今年の11月末まで。

此処はプレミアム商品券の中小企業用を使えるお店なので、私にとってはそれを使わないというのは、重要なことでした。

私が中小企業用プレミアム商品券を使うのは、申し訳ありませんが、道の駅とガス屋さんだけだからです。

残ったら勿体ない、それどころかお金を捨てることになりバチが当たります。

大失敗!

ガス屋さんの奥さんにお詫びをして、私はとりあえず帰ることにしました。

道々、ガス屋さんまでは思ったよりは近いなと思いました。

往復で2.3km弱。

帰宅後、もう一回行くことにしました。朝散歩では往復4〜5kmは歩くからです。

行ってきました。支払いました。

用事を済ませ、私はスッキリしました。

帰りにスーパーに寄り少し買い物、計5km歩きました。


写真は山法師の実のPhoto-Tankaです。


All rights reserved ( C)Rika Inami


2022年9月24日土曜日

夢と雨/ Dream and Rain ...20220924

 


黎明の雨は烈しく夢は醒む 君の悩みもこの雨流せ
 
at dawn
violent rain awakens
my dream
make this rain wash
away your worries
 
(C)2022 Rika Inami