白雪の零るるばかりしきふれば幼なの頃の花苑(はなぞの)ぞ開(あ)く
unending
white snow falling
and
spilling…
my childhood nostalgic
flower
garden opens up
寒波鳴る荒びの風雪ことごとく真白にかへし現し身こもる
echoing cold wave…
the winter-raging snow
returns
all to pure white
I shut myself in
( C)2023Rika Inami 稲美 里佳
この歌は、雪の降る日の散歩中に詠いました。
写真に写っている周辺は嘗て私たちは「〇〇公園」と呼んでいた庭園でした。だれでも自由に出入りでき、幼い私は、幼馴染と一緒に庭園内でよく遊んだものでした。池の鯉や亀と戯れ、昆虫採りをしたり、かくれんぼ、鬼ごっこしたり。初夏にはニセアカシアの蜜を吸ったものでした。春には、家族で花見をしたものです。
が、実は其処は公園ではなく、町の大地主の私園であると知ったのは、小学校に上がって、社会の授業中に先生から教えられてでした。知ったからといって何かが変わったわけではありませんでしたが、確かに記憶に残るような学習事項でした。それほどしっかりと先生が私園と公園の違いを教えてくださったのでしょう。ショックだったと記憶しています。
写っている建物は別荘で中ではいろいろな集まりや会が催されました。詩吟、能、茶会、句会、歌会、ロータリークラブ等々。
その後、その庭園は人手にわたり、嘗てとは違い、自由に出入りできなくなりました。近年は渡った先での管理が悪く、残念ながら荒れてしまいました。私は木柵越しに花を眺めることしかできません。
が、雪の降る日の散歩中に見た庭園は、樹々にまるで花が降りそそがれたように白い雪の花を咲かせているではありませんか。別荘も一景になり趣のある雪景色を呈しています。
タイムスリップでもしたように幼時の「公園」が私の目の前に出現したのでした。
<Thank you for your reply>
Winter embraces me
With cold laced fingertips
Pressed against my face
As I stare deep into spring
And her garden of colour
(C )Richard Lacoursiere CD
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