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2024年1月28日日曜日

花嫁道中/ Bridal Procession

 昨日は秋田県羽後町の花嫁道中でした。花嫁道中は昔の冬の輿入道中を再現した羽後町の冬のお祭りです。道の駅の端縫(はぬい)の里からはじまり、今年初参加の「あぐりこ神社」で挙式し、羽後町西馬音内(うごまちにしもない)の中心地にある「かがり火広場」に立ち寄った後は、七曲峠を越えて羽後町の山間部にある田代地域の旧長谷山邸で祝宴を挙げる行事です。計14㎞の道のりを歩いてゆきます。

私は数年ぶりにほんの少しだけ見てきました。今冬は暖冬で道の上を馬橇を走らせるには難儀するだろうと思っていましたら、雪が降ってきました。花嫁の美しさに白雪がかげり、情緒あふれた花嫁道中でした。



はなむけは雪花の舞か常しへの幸を祈(ねが)ひて花嫁道中
 
the celebratory gift may be
a whirling snow dance
wishing
for eternal happiness
bridal procession going the way



神官の笙の調べの町流る今日の仕切りはあぐりこ神社

 

melody
of the priest’s Sho
flow through the town
today’s wedding ceremony
is at Aguriko Shrine

  

あぐりこ神社、「元稲田(げんどうだ)稲荷神社」には正一位元稲荷稲荷大明神が祀られています。あぐりこ神社は花嫁道中に今年初参加の神社です。あぐりこ神社で挙式してから、七曲峠を越えて祝宴会場の旧長谷山邸に向かいます。



白室(かまくら)の灯火絶やさず歩みゆけ長の峠の冬の日夜道 

 keep walking
keep up the light
in your purity
the wintry evening road
the long mountain pass



All rights reserved (C ) 2024Rika Inami


 


 
 

2024年1月22日月曜日

Tanka by Rika Inami (77)-2

 <日々の歌/ Daily Tanka>

6-


白銀の奥羽の連山かなづるは聖なる響きあひは幽かに 

 


all pure white

Ōu mountain range plays

the sacred echoes

ethereal air drifting

between heaven and earth


7-


雪雲をわけあらはるる山々に古びゆくもの心あらたに 

 


on seeing

mountains break through

snow clouds …

my old one is renewing

and resulting heart


8-

ほとばしる胸のたかめき甦る白銀の嶺嶺われを知らしむ 

 

gushing rush

of my passion

revives me

the silver-white ridges

tell me who I am 

 

 

9 -

冴えかへり音ひそやかな夜明けまえ屋根の上より雪なだれ落つ

 

before dawn…

the cold air around and

the sound is silent

snow is sliding rapidly

down from the roof

 

 

10-

雪原の里の墓所へと柿花火弧線を描き垂(しず)り添ひたり

 

the firework of persimmons

draws an arch down gently

and accompanies

the village's graveyard

amid the snowfield

 

All rights reserved (C )2024Rika Inami


Tanka by Rika Inami (77)

https://akitahaiku.com/2024/01/20/%e7%a8%b2%e7%be%8e%e9%87%8c%e4%bd%b3%e3%81%ae%e7%9f%ad%e6%ad%8c%ef%bc%9atanka-by-rika-inami-77/







From Tanka by Rika Inami (77)-1

 

今日は先週土曜日に秋田インターナショナル俳句ネットワークに掲載された短歌を掲載いたします。
秋田インターナショナル俳句ネットワークは、当初秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワークという非営利団体名でした。
私はその当時(20177)、加入しました。
加入後、すぐに理事長の蛭田秀法氏がひと月に10首ずつ私の短歌を掲載してくださるということで、私は短歌を提出することになりました。
蛭田氏はTanka by Rika Inami と素敵なタイトルまで付けてくださいました。
その後、団体名は「川柳」と「短歌」が無くなり、ホームページを管理されている俳句を詠われる蛭田氏が中心となり、国際俳句専門になりました。
ここでもう短歌の掲載は無いかしらと思っておりましたが、それ以前からの会員とのことで、蛭田氏のご厚意で私の短歌提出は継続可となり、続いておりました。
さて、来月、この20242月から更に会が再編され、名前も「天上俳句会・Haiku beyond Earth」となります。
そして短歌の掲載も無くなるということになりました。
従いまして、20178月から毎月提出していた私の短歌の提出は、今回が最後になります。
77回、10首ずつ日英語で提出してきましたが、この間、僭越ながら多少なりとも上達があったのかなと思っております。
蛭田秀法様、ありがとうございました。言葉では尽くせないほどお世話になりました。
心より御礼申し上げます。
 最後はTanka by Rika Inami (77)になります。
202411日午後4時過ぎに発生した能登半島地震を中心に詠いました。
地震で亡くなられた方のご冥福と被災地の復興と被災された皆様が一日も早く平穏な日常生活に戻られることを祈念申し上げます。
写真は岩手県にある小岩井農場のイルミネーションです。

<令和6 能登半島地震へ5 / Five pieces tanka to 2024 Noto Peninsula Earthquake >


1-

地によどむ流体滾り荒び起()つ能登の大地震(ない) 余震なほ重ね


 

fluid
stagnant in the ground
bursting out
Noto Peninsula Earthquake
now, still many aftershocks


2-



暖冬の元旦にゆる能登の地震(ない) 倒壊焼失 避難の車列
 
Earthquake in Noto
shaking New Year's Day
in a warm winter
houses collapsing and burning
to evacuate, cars line up


3-


猛炎をあげ二百棟の家焼かる地震の延焼悲痛きはむる


roaring flames…
two hundred houses
on fire and burning
the spread of the quake
the extreme tragedy


4-

-2024110日付の読売新聞を読んで
  By reading the January 10, 2024, THE YOMIURI SHIMBUN



 はよ行けよと家族逃せし人は今 ああ不明者に、祈りとどけよ

 

"Get away quickly!"
the man who sent his family
ahead
is now missing
Ah! Our prayers come true
 

誠に残念ながらご遺体で見つかりました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
Sincerely sorry that the person was found to have passed away. May his spirit rest in peace; my deepest sympathies and prayers.
( 2024112日中日新聞WEBより/ From 2024Jan12 Chunichi Shimbun
https://www.chunichi.co.jp/article/836791 )
 

5-


笑顔こそ復興の礎か被災せし人らつどひし絆の強し
 

smile
is just the first step
in recovery
the victims get together
and strengthen the bond


---------------------Thank you for your reply from Facebook friend------------------

the sorrow
cannot be measured
in Richter

(C )Ashoka Weerakkody


























2024年1月20日土曜日

ちょっと一息 / A short break 20240120

 

夜明け前なほ闇のなか振りかへる現身(うつそみ)の今に在る不可思議さ

Before dawn
in the still darkness
I look back…
The mystery is
that I’m alive now
 :
やっと少し一息つけるぐらいになりました。が、まだ片付いていないことがあり、落ち着いていないこの頃です。
ブログを更新してゆこうと思っても思うようにできない状況にじれったさを感じますが、同時に脳みその小ささに順じるしかないと居直っています。
無理は禁物、ストレスは要注意。
発病のもとになると思うからです。
健康だけが幸福ではないと思いつつも、自分自身の身でいえば、器官的に不自由になる原因不明の病に突然罹患した経験があることと、また自分以外でも病を契機に人生が急変した人を見てきているので、健康には気をつけています。
特にストレスにです。

 All rights reserved (C)2024Rika Inami 稲美里佳

 

Facebookの友だちのMirian Kiknadze 様がジョージア語に翻訳してくださいました。

ありがとうございます。心より御礼申し上げます。

:

გარიჟრაჟის წინ
ჩამოტბორილ მდორე წკვარამში
წარსულის ვუმზერ ლანდების როკვას…
მისტიურია რომ ჯერაც კიდევ
ვარსებობ, ვსუნთქავ…
.
.

(free translation from English versions. 2024.01.20)
:
By Mirian Kiknadze




2023年10月6日金曜日

森薊/ Forest Thistle - 20231006

 
森薊むらさきくすみうなだるる観念したるか花のいのちを


forest thistle

changing to fading  purple

and hanging head

resigns herself to 

the fragile  flower’s life


(C )2023Rika Inami 稲美里佳



掲載した短歌の写真は、一昨日ドライブしてきた、栗駒国定公園内のシラタマノキ湿原近くで撮った薊です。葉に切り込みがないので、モリアザミのようです。












2023年9月21日木曜日

彼岸入り/ The beginning of Autumn Equinox Week- 20230921

一夏の想い籠もるか野あずきのカナリィイエロー学園の坂

*

maybe
summer pleasant memories...
canary yellow 
of wild azuki blooming
on the school slope

*

(C ) Rika Inami 稲美里佳

*


昨日から彼岸に入りました。

同時に急に朝晩だけでなく日中も涼風が吹くようになりました。

:


さやらさやら秋風さはぐ彼岸入りうたたねさそふ君の優しさ

:

sighing breezes 

swirls at the start of autumn 

equinox week

your gentleness invites me 

to slumber 

:
( C)2023Rika Inami 稲美里佳

:

思えば、猛暑の前も長く雨が続き、やっと雨がやんだと思ったら、連日記録更新の酷暑になりました。

そして、今度は秋風です。

今日などは、朝から雨が降り気温が急降下し、家内の窓を閉めても肌寒いくらいです。

ちょうど良いといえば、そうなのですが、あまりの急変ぶりに驚いています。


彼岸入りの昨日から朝の散歩を控えています。

私の仏前へ供える精進膳つくりにそこそこ時間がかかるからです。

それも、さまざまな事情からほぼ午前7時前後までには供えなければなりません。

ということで、日の出が遅くなったこの頃では、朝の散歩をするとちょっと慌ただしいかなあと思うのです。


今朝のお膳です。
1つは家の仏さんへ、もう1つは無縁仏さんへです。









2023年9月16日土曜日

今年の祭典も控えます....20230916

 

われ未だ忌(いみ)にあるかと社の鳥居ひかへくぐらず粛粛過(よ)ぎる
:
I’m 
still in mourning...
in silence
I go  through before the shrine
without passing the Torii gate
:

逝く縁者おほきこの頃に残りしは皆元気なりとメール送信

:

because  many relatives

have passed away

these years...

I send an email to her

“All the remaining  are fine”

:

(C)2023Rika Inami稲美里佳



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明日は町の御嶽神社の五穀豊穣を祈願する祭典です。そして、今日は宵宮です。

ここ2、3年コロナ禍のため、祭典の御神輿さん、それに続く山車が行列を作り町中を練り歩くことは中止になっていましたが、今年はその制約がなくなりコロナ以前の旧態依然としたお祭りが開催されます。

朝の雨模様は上がり今は晴れています。
きっと良いお祭りになることでしょう。

が、我が家では今年もお祭りを祝うことができません。
近年、近縁が立て続けに亡くなり神社の鳥居をくぐることや祝い事を控えているからです。

我が家は神社の氏子でもありますが、曹洞宗の寺の檀家でもあります。
曹洞宗は数ある宗派のなかでも死者を弔う行事に関しては、比較的厳しいのかなと思っています。
私はいわれたことがないのですが、親が死んだら3年は神社の鳥居をくぐるなと姉はいわれたとのことです。
その母が亡くなってもう3年は越しているのですが、その後に亡くなった近縁につき今年もお祭りは控えました。

が、もうすぐ喪明け、少し開放的になるのでしょうか。
短歌は年頭に詠いました。
写真は朝の散歩時に撮りました。