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2024年8月26日月曜日

お盆後 / After the Bon Festival ...20240826


すがやかに玉露こぼす若稲穂ゆだる残暑の朝明けほどけ


feeling relieved...
young ears of rice spill fresh,
crystal dews upon
a lingering summer's morn—
as if boiling in the heat


盆送りうすら色づく稲の穂の葉先ころがる露の玉かな

 
past Bon Festival…
crystal dews rolling down 
one by one
tips of the rice ears 
turning faint golden colour

 
延々と奏づる音色みっしりと実りし稲の隙の闇より

 
endlessly 
playing harmony tones
from the darkness
between the rice plants
the dense growing crops

 

( C)2024Rika Inami 稲美里佳


8月13日からのお盆、16日から18日までの送り盆行事が終わり、漸く朝散歩ができるようになりました。
ふと周りの田んぼを見ると、秋風が一帯の田んぼにそよいでいます。そして、頭を垂れてきた稲穂に目を近づけると、露が零れています。
びっしりと隙間がないほど生長した稲と稲の間から虫の音もその中から聴こえてきます。


―Thank you for your reply to the previous tanka ー

:

dearly departed ...
yet they leave behind
no void
:
(C )Ashoka Weerakkody
:



2024年8月17日土曜日

西馬音内の盆踊 / Bon Odori in Nishimonai 20240817


昨日から送り盆に入りました。そして昨日は、送り盆の期間中816日から18日に開催されるユネスコ無形文化遺産の西馬音内の盆踊の初日でもあります。


昨夜は用事があり、少し急いで盆踊りを見に行きました。宵更けて、そして踊りの囃子方にも酔いが回って、素晴らしい囃子を聞くことができました。ビデオの中にはかなり卑猥な言葉が入っていたので、撮ったものの中からシェアするビデオを選ぶのに時間がかかりました。

ビデオの中に「櫓太鼓にあつまる踊り子は馬音(ばおん)の流れに産湯につかった綺麗なじょっこ(嬢っこ/女の子)たち」という1節がありますが、「馬音」とは、西馬音内川のことです。

 

ちなみに拙著「幽の盆 西馬音内の盆踊 / Ethereal Bon Odori in Nishimonai」のブックカバーは、真冬に馬音川(西馬音内川)の流れに差していた光に感銘して撮った写真を元にしています。

 



『幽の盆 西馬音内の盆踊 / Ethereal Bon Odori in Nishimonai』はamazonの他、秋田県羽後町西馬音内の書店ミケーネ、西馬音内盆踊り会館、イオン湯沢店物産館「虹こまち館」で販売されています。




 

 


 

2024年8月13日火曜日

2024年盆入りの迎え火 / 2024 Bon Welcome Fire 20240813

:

 盆の入り小雨ふる中み魂(たま)見む燃ゆる迎え火やうやうの安

 :

Bon starts

seeing the departed’s souls

in light rain

Burning welcome fire

at last, I find my peace

 :

(C )2024Rika Inami稲美里佳

 :

 

お盆に入りました。その準備でここ二日ばかり買物や掃除でいろいろありましたが、今日はいよいよ本番突入です。入ったら入ったでそれなりにやることが決まっているので落ち着きます。この期間で私にとって重要な家事は、813日の盆入りから816日の送り盆初日まで精進膳を仏前に2膳供えることです。
 
2膳のうちのひとつは、わたしの先祖代々から両親・兄弟姉妹へ、もう1膳は縁者の方が無く亡くなられた無縁仏へ供えます。それが、母からわたしたちへと伝えられたお膳の上げ方です。
 
以前、精進膳の写真を投稿したとき、あるソーシャルメディアの友だちから、「まあ、信心深いこと」と言われたことがありました。わたしは、そう言われて、「ん?……何か違う」と思いました。が、強いてそのネット上の友だちには何も言わず流しました。なるほど、代を継いでお膳上げをやってはいますが、「信心深い」というものとは、何か違うのです。単に死後の世界を信じて、死者の救済のために供養する、仏に縋る等の信心深さではないような気がするのです。
 
以前、Googleプラスというソーシャルメディアがありました。そこでも、盆入りに精進膳の写真を投稿したのですが、その時に、やはり別の友だちに言われたことが心に残っています。
 
「よい風習ですね。日本にいつまでも残しておきたい文化です」
 
わたしの裡には、この方の言葉が残っています。
それは私の気持ちともしっくり合っているからです。
私はただ家の仏様のために仏前に上げて供養するということに加えて、こうした事細かい風習の実行を通して日本の文化が何百年、何千年かもしれませんが、長い間、代を継いで引き継いできたのではないかと思うのです。
 
自然の流れの中に生きることで、生死一体の世界を感じ、共同体を作り、さまざまな独自の文化を育んできた日本です。現代は、グローバルな感覚をもち世界の流れの中で生きる時代ではあります。が、それがゆえに、同時に民族が代を継いで伝え、あるいは育んできたものを受け継ぎさらに伝えていこうという風潮にもあります。
 
こうした意味からも、先祖供養の「信心深さ」に加えて、わたしはできるかぎりお盆のならわしである「精進膳」「お膳上げ」を実行してゆきたいと思います。
 
短歌は、今夜焚いた迎え火を見ての1首です。
 

蝉の歌/ A Cicada....20240813

 

朝の散歩時に蝉が私の肩にとまりました。しかも直ぐに飛び去るわけでもなく、じっと留まって、辺りを見回したりしていました。何故、このことを知ったのかといいますと、私は蝉が留まったと思うやいなや、iPhoneでそっと自撮りしたからです。フォト短歌は日本語版英語版2つ作りました。蝉の留まりようがお判りになるかと思います。
さあ、このまま蝉さんを肩に飾って帰ろうと思いましたが、そうはいきませんでした。
モゾモゾと動き出して、私の服の襟元から体の中に入ってくるような気配だったのです。思わず振ってしまいました(≧▽≦)

:

いづくより飛びてきたるか我が肩に蝉のとまりてささめきにける 

:

Where did it fly
from, all the way to me?
A cicada
rests on my shoulder
whispering gently.

:

(C )2024Rika Inami稲美里佳

:



― Thank you for your reply―
:
稲美さんセミに好かれてセミロングの御ぐしがゆれる夏の木陰に

(C )岡本 信一
:

gently
a Cicada whispers, sharing ...
my loneliness
:
( C)Ashoka Weerakkody
:

ジイジイと孫と我呼ぶアブラ蝉
:
(C )石井 安憲




2024年7月28日日曜日

鬼百合 / Devil Lily---20240728


当地は昨日2024年7月24日から昨日27迄大雨が
続き、近在の山間部には避難情報が発令されましたが、
今漸く解除されました。私の家に近い
川ももう少し事態が続いたら、氾濫したかもしれない
ような大雨だったので、ハザードマップで
避難先を確認したり、幾度となく鳴るアラームや気象予報
で情報を得を警戒しました。
写真は昨日7月27日の朝に撮りました。
:

鬼百合の黒斑しるき川辺なり乱雲霽れず靄のけぶらふ

 :

Devil lily’s

dark spots are striking

by the river

Nimbostratus doesn’t clear

mist lingers in the air

 :

(C )2024Rika Inami 稲美里佳

 :

Devil lily means Tiger lily. In Japanese, we call the flower Oni-Yuri/ 鬼百合
I translated it literally into English. I composed the above tanka after the torrential rain July 24 to 27, 2024, which caused the flood and landslide in these areas, Akita and Yamagata, North Eastern Japan and brought the victims.
:

mercifully
the battering has left behind
no bitterness
:
(C) Ashoka Weerakkody

The photo by Tuvshizaya Nergui











 

2024年7月21日日曜日

ラスボス/ Last Boss...20240721


ラスボスのつひに登場ゆれやまぬ君の心もおさまるべしや

 

finally

Last Boss appears…

your heart

not to cease waving

will settle down

 

(C )2024Rika Inami稲美里佳

 


2024年7月20日土曜日

忘れ草 / Daylily... 20240720

 

当地・秋田は梅雨明けせず、相変わらず雨が降っています。時折、30mm/h の激しい雨、80mm/h の豪雨になり、車を運転中などは、スピードをおとしたりもします。幸い、そうした雨は長く続かず災害の発生には至りませんが、十分注意したいものです。

雨後にきりりとした姿勢で咲いているヤブカンゾウの花を見ました。

:
あれかこれか有漏まよひつつきそひなき雨後清しきの忘れ草見ゆ
 :
Entweder-Oder…
lost in the life maze
I look at a daylily
uncompetitive and serene
after torrential rain
 :
(C)2024 Rika Inami 稲美里佳
:

To Mr. Ashoka Weerakkody
Thank you for giving us (Prof Ram Krishna Singh & Rika Inami) this haiku
when I published the article "Translation to the Japanese Fixed-Form Poetry:

All the way to  "The SILENCE: A WHITE DISTRUST/ 白濁( 2021) ―" in 'POETCRIT', Indian academic poetry journal.
I feel happy and honoured.
Please check out the before page
:
scaling
two mountain peaks ...
Fujisan Everest
:
( C)Ashoka Weerakkody