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2022年2月21日月曜日

冬山/ Winter Mountains from AIH 54


移りゆく色をば知らぬ寒の入り銀氷の山しろじろ浮かぶ

 

beginning of midwinter—

not knowing the vain colours

mountains

with silver-white shining snow

float in the air afar


 From Tanka by Rika Inami 54


(C)2022Rika Inami稲美里佳


毎冬のことですが、圧巻冬山です。盆地のなかで生活しているので、辺り四方が山に囲まれています。冬のこの白々と化粧をほどこした山々を見ているだけでこの地に生きている甲斐があると感じています。

山々に降雪した雪と杉の木の樹氷(とでもいうのでしょうか)、その清廉さはまさにクリスタルの白とも言えそうです。

何回か同じような歌を詠ったかもしれませんが、それでもその年年に詠わざるをえません。


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天華舞う渓流/ The Snow of Valley from AIH

天華舞ふ渓流に日はしづやかに光を映し佇みにけり

 

in silence

the sun reflects light on 

the valley stream

where heavenly flowers

beauteous snow alight


From Tanka by Rika Inami 54


(C)2022Rika Inami稲美里佳


昨年はいろいろと大変な年でした。フォト短歌の写真は、その大変な事の一環として先月半ばに上京した折に新幹線のなかから撮りました。 生憎その日の新幹線は郡山でポイント故障があり、東北新幹線は朝からかなり遅れました。私たちは午前6時頃に家から出発し大曲駅で新幹線こまちに乗車したのですが、東京到着まで2時間以上の遅れでどうにか着きました。

写真の話に戻りますが、大曲から新幹線に乗車し遅れて出発し盛岡まで向かう途中に撮りました。出発して30分ぐらいの地点でしょうか。ところどころで予定外で止まるという場内アナウンスにうんざりしていながら、私は窓外を眺めていました。その渓流に雪の景色が目に入ってきたのは田沢湖ー雫石間でだったと思います。とにかく退屈まぎれに列車のなかから何か写真に収めたいという気持ちで私はiPhoneのカメラで撮りました。

東京まで往復二日間の日程でしたから、とても忙しく東京と用事のあるその地を巡りました。

その後でステイホームのあいだ写真を眺めてみると、なんとなかなかの景色ではないかと思いました。何か詠わなくちゃ、とこんな気持ちでできたのがその歌でした。


山谷溪流  沉默的嘴唇

白雪溶化太陽光線 夜晚的白天

一朵花朵  天堂好地方

©︎Chaojun Lu


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先月2022年1月27日からラム・クリシュナ・シン博士から依頼された博士の"SILENCE: A WHITE DISTRUST"の翻訳書『白濁』のペーパーバック版がAmazon世界各国で発売されています。

https://www.amazon.co.jp/%E7%99%BD%E6%BF%81-SILENCE-DISTRUST-%E7%A8%B2%E7%BE%8E-%E9%87%8C%E4%BD%B3/dp/B09RG5CZB2/


ラム・クリシュナ博士の俳句を翻訳しKindleで出版しました。

https://www.amazon.co.jp/%E7%99%BD%E6%BF%81-SILENCE-DISTRUST-%E7%A8%B2%E7%BE%8E-%E9%87%8C%E4%BD%B3/dp/B09RG5CZB2/

 To my Interview on Poetry Matters

 Rika Inami Facebook: https://www.facebook.com/rika.inami.35

My Tanka and me on 2526-27,47,67747880-81

TANKA HARAKO: 短歌 原狐 Kindle Edition

TANKA HARAKO Ⅱ: 短歌 原狐 Ⅱ Kindle Edition

TANKA HARAKO Ⅲ: 短歌 原狐 Ⅲ Kindle Edition

TANKA HARAKO COLLECTION1 短歌 原狐集 1

<現在他のブログで連載中の小説/ Rika Inami's Novel writing on the other blog>

〇短歌小説 五次元歌人: 
こちらは現在、私の他のブログにて連載。
只今、諸事情により休止しています。



2022年2月18日金曜日

Early Spring Path/ 早春の道


一冬の雪積み重ね池見えず陽光うすき早春の道 


I can’t 

see the pond covered 

with layered snow…

weak sunlight in the sky

―early spring path


(C)2022Rika Inami 稲美里佳



昨日は午前中陽が差してきて青空が見えたので、散歩に出かけました。コースはいつもの散歩コースです。この道を歩くのは今年初めてです。

私は池を見たいと思って出かけました。小さな池ですが、夏場は睡蓮が咲きます。畔にはペアの桜木やガマズミ、桑の木などがあったりし、春夏秋の3シーズンは散歩コースとして楽しんでいます。

しかし昨日は池を見ることができませんでした。フォト短歌にした写真の木の下側に池はあるはずですが、雪で覆われています。おそらくその下の池は凍結しているはずです。

池を見ることができなかったのは残念でした。

とぼとぼ歩きながら、まだまだだなと私は思いました。



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2022年2月16日水曜日

Strange Users/ 気を付けたいSNS

 最近、毎日のようにFacebook やTwitterにはログインしなくなりました。

事の発端は変な人たちがいるからです。

一度、Messengerがウイルスに感染しお友達になったくださった皆様にご迷惑をおかけしたこともあります。

その時はどっと押し寄せた私への苦情やら同情やらで、私は一時パニックになりました。

が、どうにか解決しました。

アカウントも最初に作ったときからのそのままです。

パソコンのウイルス対策が万端だったからでしょうか?

といいたいところですが、私は誰かが助けに来てくれたように感じました。

こうした救済の手は一度ならず感じてきたことです。

この頃は、見ず知らずの変な人たちの気配を感じるとーええそうした人たちは私の投稿にコメントを書いていったりするのですが―ブロックし、少しほとぼりが冷めるまでSNSから遠ざかったりしています。



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My Space/ 間の世界


冬陽の光まばゆき雪原のおぼろなる間に我はやすらふ

 


I feel at peace

in misty space 

between 

snowfield and

dazzling winter sunshine



From Tanka by Rika Inami19


https://akitahaiku.com/2019/02/16/%E7%A8%B2%E7%BE%8E%E9%87%8C%E4%BD%B3%E3%81%AE%E7%9F%AD%E6%AD%8C%EF%BC%9Atanka-by-rika-inami-19/



先日Facebookの友だちが編集をしている詩の季刊誌に投稿を依頼されました。過去に詠ったもので構わないということで、いろいろ選歌していたらこの歌を見つけました。

歌は2019年2月にAkita International Haiku Network に提出したなかの1首です。

私の好きな歌です。まだフォト短歌にしていなかったので、早速パワーポイントを使い作りました。

当地は豪雪地帯の一角にあり冬の間は、2階にある私の部屋から一望する世界はモノトーンの世界になります。

外を歩けば、カラフルな家々―こうした建物は殆どが美容院や他の店舗のようですが―家屋や屋根以外は白い世界です。

こうした白い世界が日常の世界である者にとっては、或いは、様々な色で彩られた人工的な物の世界よりも戸外の自然に自分を置きその中に生きる者にとっては、雪原に差す光は束の間の救済のようにも思えます。


 All rights reserved (C)2019Rika Inami稲美 里佳


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2022年2月14日月曜日

君の影/ His Silhoette

わび枕ゆめにあらはる君の影はかな現身(うつしみ)逢瀬ならずも


sleeping alone

his silhouette in my dream

it doesn't matter

if we can't meet

in this transient world.


🄫2022 Rika Inami 稲美 里佳


夢を見ました。男の夢でした。夢のなかにこの男が登場してきたのは久しぶりでした。男との関係はただならぬ関係であると思っています。もう何十年も対面し可視的には会ってはいませんが、私はいつもその男と一緒にいると感じています。男は何も話していませんでしたが、夢のなかで何やら私は感じ納得していました。なぜ会えないのか、なぜ一緒になれないのかを了解していたのです。それは微妙な感覚でした。その微妙なものが阻んでいるのに間違いはないと思っていますが、私は取り払うことができません。


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ラム・クリシュナ博士の俳句を翻訳しKindleで出版しました。

https://www.amazon.co.jp/%E7%99%BD%E6%BF%81-SILENCE-DISTRUST-%E7%A8%B2%E7%BE%8E-%E9%87%8C%E4%BD%B3-ebook/dp/B09JSP7RQY/

 To my Interview on Poetry Matters

 Rika Inami Facebook: https://www.facebook.com/rika.inami.35

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TANKA HARAKO: 短歌 原狐 Kindle Edition

TANKA HARAKO Ⅱ: 短歌 原狐 Ⅱ Kindle Edition

TANKA HARAKO Ⅲ: 短歌 原狐 Ⅲ Kindle Edition

TANKA HARAKO COLLECTION1 短歌 原狐集 1

<現在他のブログで連載中の小説/ Rika Inami's Novel writing on the other blog>

〇短歌小説 五次元歌人: 
こちらは現在、私の他のブログにて連載。
只今、諸事情により休止しています。




2022年2月5日土曜日

『白濁』のペーパーバック完成 つづき


『白濁』-SILENCE:A WHITE DISTRUST ペーパーバック版のSNSでの告知がなかなかできなかったが、漸くできそうになってきました。

先日はたと気づいたことがありました。電子書籍に入れた紹介文ー主として序文に書いたものーを英訳して加筆するということです。

ということで、電子書籍に入れた日本語での紹介文を英訳して入れてみたのですが、そのままで全文では、Kindle の管理画面のなかにある紹介文の欄には語数超過で入りませんでした。数行ほど削除しなければならなかったのです。何を削ろうか少々悩みましたが、思い切って私自身の思い入れが強かった翻訳方針を主として残し英訳することにしました。

昨日、日英語で紹介文を入れて発行しましたが、間違いがないかと読み返してみると、案の定誤訳がありました。今日、誤訳を訂正し再度Kindleから出版しました。


--------『白濁』"SILENCE: A WHITE DISTRUST" の紹介文-----------

このたびインドの現代詩の第一人者ラム・クリシュナ・シン博士の『SILENCE: A WHITE DISTRUST』に収められている英語俳句川柳48句と英語短歌48首を日本語に翻訳し、出版いたしました。詩は英語原文と日本訳の対訳版です。

以下、本書序文より

翻訳するにあたって留意したことは、言語構造が異なる英語の短歌、俳句、川柳をどのように、それぞれの日本語の定型詩に翻訳したらよいかということでした。

日本語短歌は 原則 5-7-5-7-7 31

日本語俳句と川柳は 原則5-7-5 17

このなかに用いられる語は、助詞、助動詞を除けば、ほとんど2音以上から成っています。したがって、日本語短歌、俳句、川柳には自立語である名詞や動詞、形容詞等の音数が多い単語の場合、31音あるいは17音のなかに数多く使うことができません。
他方、英語短歌は 原則5-7-5-7-7 31シラブル。英語俳句と川柳は 原則5-7-5 17 シラブルまで、シラブル数を盛り込むことができます。
さて、ここで問題があります。英語にはたとえ1シラブルでも日本語に翻訳すれば、2音以上から成る名詞や動詞、形容詞などの単語があるということです。たとえば、”rice””think”は1シラブルですが、日本語にすると「米(こめ)」と2音に、”think”は「おもう/かんがえる」と3音あるいは5音になります。
このことが意味することは、英語短歌、俳句、川柳を日本語に翻訳することは、単語の意味通り訳するならば、たとえ1シラブルであれ、日本語の仮名文字の音数では複数音になるということです。したがって、偶さかに逆の場合がありますが、英語俳句・短歌の和訳は俳句の17音、短歌の31音には収まりきらないという難点が多く出てくる場合があります。
こうした言語構造の相違をどうにかまるく収めて、例外はありますが、日本語定型短歌、俳句、川柳に仕上げたのが本書でした。これに一役かったのが、古語文法に則った助詞、助動詞ならびに語の活用でした。幸いなるかな、古語文法には、私が日頃からabbreviation(縮約)効果と呼んでいる、現代日本語の意味をこめて音数を縮約する働きがあります。
詩そのものについては旧仮名遣いを、ルビについては現代仮名遣いを用いました。多くは句中の母音・ん・促音による多少の字余り詩につきましては、定型詩の許容範囲内と認めて頂ければと願っております。

稲美 里佳

―In English―

This book is the Japanese translation of "SILENCE: A WHITE DISTRUST by Prof Ram Krishna Singh, Indian poet”.
Poems are English -Japanese bilingual editions.

-From the preface of the book

As for translating his poems, I had to consider how to solve the different linguistic structures of English Tanka, Haiku and Senryu into Japanese fixed poetry, Tanka, Haiku and Senryu.

Japanese Tanka is based on the standard form of 5-7-5-7-7, a total of 31 moras.
Japanese Haiku and Senryu are based on the standard form of 5-7-5, a total of 17 moras.

Most words used in these poems, except for particles and auxiliary verbs, are made up of two or more tones.
Therefore, in Japanese Tanka, Haiku and Senryu, words with several sounds, such as independent nouns, verbs and adjectives, cannot be used in numbers within the 31 or 17 sounds.
On the other hand, English Tanka's syllables are in principle divided into 5-7-5-7-7, a total of 31 syllables. In English Haiku and Senryu, the number of syllables is generally limited to 5-7-5, 17 syllables.
Now, here's the problem.
There are nouns, verbs, adjectives and other words in English which, when translated into Japanese, consist of two or more moras, even if they are only one syllable.
For example, "rice ( kome
in Japanese)" and "think (omou 思うor kangaeru 考えるin Japanese)" are one syllable, but in Japanese "ko-me" consists of two moras, "o-mo-u" three moras and "ka-n-ga-e-ru" five moras.
This means that translating an English Tanka, Haiku or Senryu into Japanese, even if it is only one syllable, will result in multiple sounds in the Japanese kana script.
Therefore, although it may be the other way around, the Japanese translation of an English Haiku or Tanka may present many difficulties in fitting it into the 17 moras of a Haiku or 31 moras of a Tanka.
In this book, I have somehow managed to solve these differences in linguistic structure and, with a few exceptions, have turned them into Japanese fixed Tanka, Haiku and Senryu.
What helped me solve the above problem was using the archaic Japanese grammar, particles, auxiliary verbs, and word conjugations.
Fortunately, archaic Japanese grammar has what I have always called the abbreviation effect, the ability to contract the number of sounds with the meaning of modern Japanese.
I have used the old kana for the poem itself and the modern kana for the ruby in translating the poetry.

About a few poems with over spellings called Jiamari mainly due to vowels and "n" consonant, in verse, I hope you will accept them as the fixed Japanese Tanka, Haiku and Senryu.

Rika Inami


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