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2022年3月30日水曜日

雪解と薔薇/ Snow-melting and Roses

 

越冬の薔薇も雪解にのぞきたり 棘鋭きに深雪(みゆき)痛しも

 

snow melting…

over-wintered roses are

visible

how painful sharp thorns

would be for the deep piled snow




(C)2022Rika Inami稲美里佳





ばらばらの証明 冬は残り 春風は剥き出しに吹き 枝は手を振っている 林地ではトンネルを通過 そこで静かに待っている 愛らしい小さな動物は 真昼の星のように うろうろと 放浪するように 互いを訪ね往来する Szerteszét nyomokat hagyott a tél, Vicsorit a tavaszi szél, Ágak integetve bólogatnak. Erdő talajaban, alagút járatok Ott lent csendben várakozó ravasz kis állatok, Ahogy nappalt a csillagok, Úgy látogatják egymást a vándorok.


(C)Ban Mihaly



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2022年3月21日月曜日

言霊/ Kotodama-Language Spirit

 

堰を切り作りし歌の言の葉はいづちより降りしや 春雪まぶし
 
as if bursting
I composed tanka poetry
where did
those words come from?
spring snow is dazzling

(C)2022Rika Inami稲美里佳

<反戦歌にご返句、ありがとうございました>

メランコリー沈めてみたき春の海

鐘の音は言霊のやう花明かり

(C)田巻 光


平和ボケハッキリさせたロシアかな

巫山人






2022年3月20日日曜日

反戦歌/ Anti War Tanka 7-10 from AIH 55

 

7
彼の裡の業の円環めぐりめぐり一つ所業にあらはるべし



his inner karma 
circling and circling 
finally unites 
to one and leads him 
to such behaviour
 

8 

掟をやぶる侵攻に遮二無二つけし理(ことわり)を誰()れぞしるらむ
 
who will ever 
understand the reason 
why he recklessly 
decided to invade
breaking the law? 

 
9 
 

一丸の業の塊(かたまり)解かれえず命の川は狭()になりゆかむ
 
mass
lump of karma cannot be
unravelled
the flow of life-river will
become narrower
 
 
10


映像に影する彼はひとり座す 遠の側近 何の所以か
 
he is 
shown in the video 
sitting alone
why is his brain trust
apart from him?


 From Tanka by Rika Inami 55



All rights reserved (C)2022Rika Inami稲美里佳

<Thank you for translating my tanka into Hungarian.>


彼の裡の業の円環めぐりめぐり 一つ所業にあらはるべし Belső karma, Körbe és körbe, Végül egyesülve, Vezetnek Életünk útjain.

掟をやぶる侵攻に遮二無二つけし 理(ことわり)を誰(た)れぞしるらむ Megszegve a szabályokat, Ki fogja valaha Megérteni az okát, Amiért vakmerően, Invázió mellett döntött.


一丸の 業の塊 解かれえず 命の川は 狭(せ)になりゆかむ Tömörülve, Karma csomója, Kibonthatlan, Az élet folyója, Áramolva felduzzad

Translated by Ban Mihaly

 


反戦歌/ Anti War Tanka 4-6 from AIH 55

4

極寒の道難のがれポーランドへと歩むひと延々累々
 
extreme coldness…
people walk endlessly
along the road
to neighbouring Poland
to escape danger


5

(ひと)りのみ統べ治むるが彼の国か科学進むも人閉ざしをり
 
is that country 
to be ruled by only one?
despite
the scientific advances
people are still closed off



6


核かざすロシアの攻めにおびえ様々おもふ2022

 

2022…

the year we think about threats

against that country 

attacking with nuclear weapons 

being held up over its head




All rights reserved (C)2022Rika Inami稲美里佳


反戦歌/ Anti War Tanka 1-3 from AIH 55

 

1

一念は平和来たれと軍事侵攻さるるウクライナへの祈り
 
my heart is
filled with prayers for
peace in Ukraine
being invaded by Russian
military force
 

※「ひまわり」はウクライナの国花です。
The sunflower is the national flower of Ukraine.

 


2

にはか掻き曇り暗澹たる世界 眼前(まさき)を揺らし立ちあらはるる
 
all of a sudden
the air becomes leaden
and then
the dark world appears
shaking before my eyes


 

3
 
凄まじき地獄の炎風吹きし如こぼたれしビル噴煙となる
 
as if
terrible hellfire winds
blowing up…
thick smoke rising
from the broken buildings 




All rights reserved (C)2022Rika Inami稲美里佳


<Thank you for your reply.>



はがいくももどかしくても何事も出来ぬ我が身よせめて祈るのみ

(C)Ryuuji Suwa


2022年3月19日土曜日

彼岸入り/ The Beginning of Spring Equinox Week

巡り来て春の彼岸に月満つる雲におぼろは謎かけの如

 

time waxing

the moon becomes full 

in Spring Equinox Week

nebulous clouds 

 seem to be mysterious 


All rights reserved (C)2022Rika Inami稲美里佳


昨日3月18日は春の彼岸入りでした。昨日から7日間は日本の仏教徒にとって彼岸の1週間となります。彼岸明けは3月24日です。

私はこの期間、精進膳を二膳、仏壇に供えます。一つは先祖を含めた亡くなった家族に、もう一つは無縁仏にです。なぜ二膳供えるのかは、亡くなった母から聞いていました。

どうやら母の実家の代々の慣習らしいです。

二膳作り供えるこの慣習を私は好きです。

お膳を上げ、蝋燭を灯し線香をたてた後、抹香を焚きます。

この抹香が耳鼻咽喉気管が弱いアレルギー体質の私にとっては苦手なのですが、焚きます。

以前は木枠を香炉に置き、彼岸中毎日、抹香を盛り焚いていましたが、近年は煙りが家中に蔓延するので、木枠は置かず、親指ほどの抹香をとり焚いています。

それでもともすれば氷点下の気温になるこの季節、窓を閉め切っているので、煙りは家のなかに漂います(が、大分楽になりました)。

フォト短歌は、昨日未明に浮かんでいた有明の月の写真から作りました。

3月18日は満月でした。

今朝はAkita International Haiku Network が私の短歌10首を掲載してくださいました。

 Tanka by Rika Inami 55


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2022年3月15日火曜日

雲湧く谷/ Valley of Clouds-Spring

 

幽かなる雪解の靄たちのぼる雲湧く谷に春はきにけり


 

melting snow...

haze rising up faintly

in the air

spring has come in the valley

where clouds spring up




All rights reserved (C)2022Rika Inami稲美里佳


https://www.instagram.com/rikainami/?hl=ja


私が住んでいる地は「雲湧く谷」と言われています。

地名は明らかにしませんが、どうやらアイヌ語で「雲湧く谷」という意味になったとのことでした。地元のある詩人が研究の末に地名の意味を明らかにしたと聞いています。

私が小学校の頃にはアイヌ語でありましたが、地元名の意味をそのようには教えられませんでした。

「雲湧く谷」、成人してからその意味を聞き驚きました。が、今ではとても気に入っています。なんて素敵なんでしょう。

盆地のただなかに住んでいて口ずさむだけで夢が湧いてきます。

写真は昨日、郵便局に行く途中で撮りました。街中の郵便局に行ったほうが格段に近いのですが、私は少し離れた少々在の郵便局に行くのが好きです。

歩けば格好の距離・往復5k強の散歩になります。車で行けば、苦手なバック駐車をする必要がなく街中の郵便局より私には駐車しやすいのです。昨日は雪がかなり消えているので散歩で行きました。

国道の歩道沿に歩いて行きます。辺りを見回すと冬の間中、雪をかぶっていた里山の樹々には雪が大分無くなっていました。春の到来です。

さあ、そのスポットが見えてきました。その森の奥には妖精が棲んでいそうです。


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こちらは現在、私の他のブログにて連載。
只今、諸事情により休止しています。












2022年3月14日月曜日

第三次世界大戦/ World War III

 

人類の果たてを見るか第三次世界大戦 狂気まさらば

 

World War

will we see the end

of humanity?

if unstoppable madness

should win on the earth


(C)2022Rika Inami稲美 里佳

All rights reserved (C)2022 Rika Inami 稲美 里佳

2022年3月13日日曜日

十日月/Tenth Moon

 

春雨の雲ぞせまりし十日月ひかり朧に闇夜をわたる

 

clouds 

of spring rain coming...

hazy light

of the tenth moon

crossing the dark night



(C)2022Rika Inami 稲美里佳



今日は終日雨でした。写真は昨夜の午後11時頃の月です。昨日の日中は雲一つないような青空がひろがっていましたが、夜になって雨雲がかかってきていました。

...... 日中の晴天は私に月見を期待させました。

月を待ち構えていた訳ではありませんでしたが、夜になって思い出したように月を見たくなったのです。

私は最初、南側の窓から空を見ました。月は見えません。西側に回っているのかもしれません。西側の窓から空を見上げました。あ、ありました。が、なんだか少しぼんやりいます。朧月というのでしょう。そうか、天気予報では明日から雨とのこと、もう雲がかかってきたのです。それでも、窓を開けて寒い思いをしながら写真を撮りました。撮った後で月齢をアプリで確かめると十日月とのことでした。


All rights reserved (C)2022 Rika Inami 稲美 里佳


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2022年3月12日土曜日

春の到来/ Spring has arrived.

 

かくかくに 雪 地に近きところより解けそめ春陽 草に注けり

(C)2022稲美里佳


ロシアのウクライナ侵攻(先月2月24日)の日よりしばらくウクライナに没頭していました。

新聞、WEBニュースをはじめTVのニュース、見るもの読むことはことごとくウクライナとロシアの動きとそれについての識者のレポートを読み漁っていました。

短歌も反戦を詠み、それを投稿しました。私の劇しさが出ているので果たして掲載してくれるのかどうか心配していましたが、どうやら掲載してくださるようです。

少し人心地がつき、はっと戸外を眺めると、今日はよく晴れていました。

最高気温も7℃まで上がり、雪壁はまだ高くそびえていますが、道路に雪はありません。

散歩に出てみました。

春の陽光、青空、あたりは完全なる外の世界でした。白々しいものが私を包み込み、たちまち私は今まで現実から乖離していたのではないかと思うようになりました。

反戦短歌を詠いましたが、周りを見るとそういう短歌や俳句を作る人があまりいないようで、何だか気恥ずかしくなってきました。

しかし、別の短歌を投稿しなおそうかとは思いませんでした。

その時その時の歌が私の真実にちがいないと感じたからでした。


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